ゆく河の流れは絶えずして

 ツアーが終わりました。今年もワンマンで全国をまわれました。そのことにひたすら驚嘆と感謝です。ありがとう。

 ワンマンツアー自体の出来はともかく(ともかくしては駄目ですが)、収穫というか、知ることは多くありました。ユナイトってこういうことに向いてないなとか、出来ないなとかその反対も。それと、実力と、実力を補う形で存在する数々の演出とのバランスはメンバー各々考えたんじゃないでしょうか。人は出来ることしか出来ないので。

 驚くべきことに二十本以上のワンマンを敢行してもあまり驚かれない世の中というか業界ですが、普通に考えて誰でもできることじゃないと思うので、改めて自分で驚いています。様々な環境と運とあと努力みたいなものでここにいると思いますが、どれが、誰が欠けても成り立たなかったでしょう。自分の頑張りもそうだけど、それよりは好きで続けてた事自体を自慢に思います。
 僕が最近語っていることですが、何かを好きでいることはそれ自体がすごいことだと思います。誇っていいと思う。適当に世の中から垂れ流される情報をなんとなく受け取ってなんとなく感動している人よりは、好きだと思えることがあって、周りからの共感なんか気にせずにただ好きというだけで行動している人のほうが、僕は好きです。

 世の中のほとんどのことはくだらなくて本当に本当に大嫌いだけど、少しの大好きたちに生かされていて、そのことに最近すごく気付かされる。音楽や小説や写真や色んな好きなものたちがなかったらと思うとゾッとする。そういうものがなかったら、コミュニケーションや恋愛至上主義感や世間や流行やゴシップみたいなものに興味が全然なかった(今でも相当ないけど)僕としては、地獄だろうと思う。

 色んなことが劣っていて多分色んな人を傷つけてきたと思うけど、そんな自分だからできることもあると思うから、なるべく本当の自分のままでいます。河の水のように。